IAEAはじめ国際機関は、原子力を維持発展させるために、放射線による被害を最小に見積もりたい、従って因果関係の立証に厳しい、普通には満たしがたい条件を課しているのではないか・・と思われる。

チェルノブイリ事故から10年目の1996年、WHO、IAEA、EUが共同で、事故の健康や環境への影響に関する国際会議「チェルノブイリ事故から10年」をウィーンで開催、汚染地域における健康被害について、 
「現時点で事故と因果関係が明らかであると特定される疾患は、小児の甲状腺癌のみである」
と報告している。一方、「放射線災害の代表的疾患の白血病や、その他の病気は更なる科学的な調査結果を見ない限り、明確な結論を出すのは時期尚早」と述べている。

2011年、チェルノブイリ原発事故25周年の会議で、ウクライナ政府は、汚染地帯の住民に深刻な健康被害が生じていることを明らかにし世界に衝撃を与えた。
チェルノブイリ原発が立地するウクライナでは、強制避難区域の外側、年間被ばく線量が5ミリシーベルト以下とされる汚染地帯に、事故以来26年間、500万人ともいわれる人々が住み続けている。

公表された「Safety for the future未来のための安全」と題されたウクライナ政府報告書には、そうした汚染地帯でこれまで国際機関が放射線の影響を認めてこなかった心臓疾患や膠原病など、さまざまな病気が多発、特に心筋梗塞や狭心症など心臓や血管rの病気が増加していると指摘。子供たちの健康悪化も深刻で2008年のデータでは事故後に生まれた子供たちの78%が慢性疾患を持っていたという。報告書は事故以来蓄積された住民のデータをもとに、汚染地帯での健康悪化が放射線の影響だと主張、国際社会に支援を求めている。

しかしIAEAをはじめとする国際機関は、栄養状態の悪化やストレスなども原因として考えられるとしてウクライナの主張を認めていない。放射線の影響を科学的に証明するには被ばくしていない集団と比較しなければならないが、住民の被ばくに関するデータも、被ばくしていない集団のデータも十分ではなく、今後も証明は困難が予想される。

2012.12.13 Thu l チェルノブイリ放射線障害 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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