甲状腺被曝、100ミリシーベルト以下 避難経路で差100倍超 福島事故推計値
2013年3月4日 朝日新聞

福島県民の避難行動別の甲状腺被爆線量の推計
 東京電力福島第一原発事故による甲状腺の被曝(ひばく)線量を、環境省の委託チームが典型的な18の避難ルートで推計した。24時間屋外にいたとの仮定でもとめた。1ルートだけ、1歳児で最大104ミリシーベルトだったが、そのほかは甲状腺がんが増えるとされる100ミリシーベルトを下回った。原発20キロ圏内からの避難でも時期や経路で100倍以上の差があった。
 自分の被曝傾向がわかれば、健康リスクもある程度わかり、健康管理の参考にもなる。万が一、がんになった場合、被曝実態が分かれば、事故との因果関係も推測できる可能性がある。だが、甲状腺に集まる放射性ヨウ素は半減期が短く、実測値はほとんどない。推計は、放射線医学総合研究所と日本原子力研究開発機構が行った。
 原発から放出された放射性物質の量の推計や風向きなどのデータから、2011年3月12日から4月末までの大気中のヨウ素の濃度の変化を3キロ四方ごとに推測。これに原発周辺の12市町村の住民の典型的な18の避難ルートを当てはめ、1歳と10歳、成人の甲状腺被曝線量をもとめた。呼吸による吸入を考慮した。
 甲状腺被曝が最大だったのは、3月23日朝まで浪江町のつしま活性化センターに滞在、二本松市の安達体育館に避難したルート。1歳児で104、10歳児は89、成人で53ミリシーベルトと推計された。葛尾村から3月14日に福島市のあづま総合体育館に移動したルートが最低で、1歳児も成人も1ミリシーベルト未満だった。
 甲状腺がんが明らかに増えるとされる100ミリシーベルト以上と推計されたのは1ルートだけだった。しかも、24時間屋外にいた仮定のため、実際の線量はこれより低いとみられる。
 環境省は新年度も検証を続け、推計の精度を高める予定だ。(大岩ゆり)
2013.07.24 Wed l 福島甲状腺がん l コメント (0) トラックバック (0) l top

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