甲状腺被曝、公表の10倍 福島第一作業員、半数未受診
2013年7月19日 朝日新聞 より転載
東京電力福島第一原発事故で、がんが増えるとされる100ミリシーベルト以上の甲状腺被曝(ひばく)をした作業員が、推計も含め2千人いたことが分かった。対象を広げ詳しく調べ直したことで、昨年12月の公表人数より10倍以上増えた。東電は、大半の人に甲状腺の異常を調べる検査対象となったことを通知したというが、受検者は半数程度にとどまるとみられる。

----------------------------------------------------------------------------------
福島:甲状腺がんの危険にさらされる2千人の原発作業員
仏ルモンド紙(7月19日) の報道は

7月19日、衝撃的な事実が明るみになった。2011年に原発事故を起こした福島原発の事業主である東京電力が、事故の収拾にあたった約2千人の作業員における甲状腺癌の危険が高まった、と公表したのである。これは福島原発の事故現場で作業にかかわった全作業員数の約10%にあたる。

東京電力は19,592名の作業員(うち東京電力社員3,290名、下請け企業の作業員16,302名)に対し健康診断を実施。そのうち1,973名の甲状腺が通算100ミリシーベルトを上回る放射線量にさらされたことが確認された。複数の疫学的調査によると、100ミリシーベルト以上の放射線を浴びると癌のリスクが高まることが証明されている。

しかしこれらの被ばく作業員のうち、世界保健機構(WHO)が情報を入手したのは522名にとどまっている。WHOはこれら522名のうち178名に癌の危険があると指摘したが、日本の厚生労働大臣はこうした結論に疑問を投げかけ、東京電力に調査をやり直すよう指示を行った。今年の6月には福島県内に住む12人の子どもたちに甲状腺癌が見つかり15人に甲状腺癌の疑いが指摘されたが、フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)のアレン・ラヌ専門家が指摘するとおり、

「日本政府は福島原発事故による健康被害の状況を明らかにしていません。」
----------------------------------------------------------------------------------
ルモンド紙了

以下は朝日新聞記事続き
作業員の内部被曝の大部分は事故直後の甲状腺被曝だ。だが、厚生労働省も東電も、全身の線量だけで作業員の健康を管理しており、甲状腺被曝の実態把握が遅れている。国の規則が全身の被曝線量の管理しか求めていないためだ。

 東電は昨年12月、一部の作業員の甲状腺被曝線量を初めて公表した。世界保健機関(WHO)に報告していた、実測値のある522人のデータで、100ミリシーベルト以上の人は178人、最高は1万1800ミリシーベルトとしていた。
 東電はこれをきっかけに、対象を広げ、甲状腺の線量をきちんと実測しなかった作業員についても、推計した。さらに今年に入り、東電からデータの提供を受けた国連科学委員会が、作業員の甲状腺被曝線量の信頼性を疑問視していることが判明。厚労省も、東電と関連企業に内部被曝線量の見直しを指示した。

 実測値を再評価したほか、体内に入った放射性ヨウ素の量がはっきりしない場合、セシウムの摂取量をもとに、作業日の大気中のヨウ素とセシウムの比率などから推計した。この結果、100ミリシーベルトを超えた作業員は1973人と分かった。中には、線量見直しで甲状腺被曝が1千ミリ以上増えた人もいた。

 旧ソ連のチェルノブイリ原発事故の経験などから、甲状腺に100ミリ以上の被曝をすると、がんのリスクが高まると考えられている。従来は、40歳以上はがんが増えにくいとされていたが、最近は40歳以上でもリスクが増えるとの報告も出ている。
 東電広報部は「甲状腺被曝線量が100ミリを超えていた作業員全員に対し、東電の負担で生涯、年1回の甲状腺の超音波検査を行う。検査対象者にはすでに通知した」としている。検査を受けた作業員の割合は確認中というが、関係者によると、甲状腺検査を受けた作業員は半数程度にとどまっている。

     ◇

 〈甲状腺被曝(ひばく)〉 主に吸入などで体内に入った放射性ヨウ素による内部被曝。100ミリシーベルト以上被曝するとがんが増えるとされるが、チェルノブイリ原発事故では50ミリシーベルト以上でがんが増えたとの報告もあり、予防目的で甲状腺被曝の防護剤を飲む国際基準は50ミリシーベルトだ。

     ◇

▽作業員の健康相談窓口
 東京電力は、作業員のための、福島第一原発事故の被曝による甲状腺をはじめとするがん検診や、健康不安に関する相談窓口を設けている。

2013.08.12 Mon l 福島放射能健康影響 l コメント (0) トラックバック (0) l top

コメント

コメントの投稿












トラックバック

トラックバック URL
http://natureflow1.blog.fc2.com/tb.php/223-8e701a25
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)