子どもの甲状腺がん、疑い含め44人に 福島県の検査、専門家が検証
朝日新聞 2013年8月20日

福島県甲状腺検査のデータは福島県民健康管理調査検討委員会のHP の甲状腺検査の実施状況について
で公表されている。新聞記事も参照しながら健康調査結果の意味を考える。

まず子どもの甲状腺がんの発生頻度は100万人に1人程度 であるといわれている。
今回の調査結果、平成23年24年度分は以下のとおり。
福島甲状腺健康調査2013,8.20
甲状腺がん確定者数(手術済)はH23/H24/合計 で 9人/9人/18人 
100万人当たりの患者数に換算すると 218人/ 66人/102人 となり
通常の 100倍~200倍の発症数である。
二次検査必要者数のうち76%、49%、54%の結果が出ていることを考慮すると
100万人当たりの患者数は青欄の286人/137人/190人
さらに癌の疑いのあるものを加えると
100万人当たりの患者数は青欄の413人/456人/454人 となり
通常の400倍の小児甲状腺がんが発生していることになる。

この発症数をチェルノブイリの場合と比較すると
ウクライナと福島の小児甲状腺がんの発生数比較
事故後2年にしてチェルノブイリ事故後最多期を
はるかに(1~4倍)上回る発生数


一体福島で何が起こっているのだろう?
調査されない福島以外ではどうなっているのだろう?


同条件の検査結果を比較した記事をあわせてお読みください。
福島とチェルノブイリの小児甲状腺がん比較


朝日新聞記事によると
 福島県は20日、東京電力福島第一原発事故の発生当時18歳以下だった子どものうち、44人が甲状腺がんやその疑いがあると診断されたと発表した。6月から16人増えた。
県は「被曝(ひばく)の影響は考えられない」とした。
 チェルノブイリでは4~5年後から甲状腺がんが増えたほか、
今回の44人は複数回の検査でがんやしこりの大きさがほとんど変わっていないため、
県は「事故以前からできていたと考えられる」と分析した。

参考リンク
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福島・甲状腺ガンと疑いが44例!
福島の子どもたちにチェルノブイリの高レベル汚染地帯並みの甲状腺がん!規制庁が甲状腺検査を規制?IAEAと一体となった「被害抹消作戦」を許さない! 
避難指示解除区域帰還者に線量計配布
福島の小児甲状腺がん多発 チェルノブイリを越える
高線量放射線による障害 原発事故が一歩進めば
ここで福島健康調査における、甲状腺がん+疑い判定を受けた年齢構成を見ると
甲状腺がんあるいは疑いと判定された者の年齢構成
一次検査受診者数はほぼ年齢に偏りがないのに、癌+癌の疑いは11~18歳に偏っている。
ベラルーシ共和国の甲状腺がん登録数を見ると、1990年以降広い年齢層に散らばっている。
ベラルーシ共和国の小児甲状腺がん登録数

発見され増え続ける「甲状腺がんが事故による被曝の影響でない」とは納得しがたい。
しかし、もし「事故以前からできていた」もので「原発事故による影響でない」とするならば
なぜ通常の100~400倍もの甲状腺がんが福島の子どもたちに発生しているのか明らかにする必要がある。今回の事故以前に定常的に放射性物質の漏出があり、放射性ヨウ素による被曝を受けていたのかもしれない。
またこれは福島に限らず、広い範囲に広がっている可能性がある。

健康調査の範囲を広げて実施し、継続して甲状腺がんの推移、さらにそれ以外の健康影響を注視していく必要がある。

以下新聞記事から転載------------------------------------------------
朝日新聞 2013年8月20日 続き
 ただし、県の検査や説明に対して県民の間に疑問や不安の声もあるため、県は、専門家による新たな部会を作り、検査に問題がないか検証することになった。
 6月以降に新たに診断された16人のうち、がんは6人、疑い例は10人だった。累計ではこれまでに結果が判明した約19万3千人のうち18人が甲状腺がん、25人が疑いありと診断された。1人は疑いがあったが良性だった。この44人は原発事故時に6~18歳。がんの直径は5・2~34・1ミリ。がんは進行のゆっくりしたタイプだった。
 事故後4カ月間の外部の全身被曝線量の推計調査を受けた人は44人のうち4割だけだが、全員2ミリシーベルト未満だった。
 しかし、県民の間には被曝影響に関する解釈や、検査の精度、情報公開のあり方などに批判がある。
 このため県は、検査に関与していない専門医らによる専門部会を新設して、これまでの検査結果の判定や、がんと診断された人の治療、事故による被曝の影響などを改めて検証する。事故当時18歳以下だった約36万人に対し生涯にわたり継続する甲状腺検査のあり方も改めて議論する。(大岩ゆり、野瀬輝彦)

甲状腺がん:診断で6人増え18人に 福島県民健康調査
毎日新聞 2013年08月20日
 東京電力福島第1原発事故の影響を調べている福島県の県民健康管理調査で、甲状腺がんと確定診断された子どもが18人になったことが20日、有識者による検討委員会で報告された。6月の公表時より6人増えた。
 検査は、震災時18歳以下の約36万人が対象で、7月末までに21万6809人が受診した。がんと確定した18人以外に、25人にがんの疑いがあるという。うち4割は、事故直後から4カ月後までの被ばく量を行動記録などで推定する基本調査を終え、2ミリシーベルト未満だったという。(果たして被曝量は正確に見積もられているのか疑問)
 検査を委託されている県立医大の鈴木真一教授は「診断された子どもたちのがんの進行は遅い」などとして原発事故との関連に否定的な見解を示したが、検討委は「ただちに原発事故と関係があるかどうかは分からない」として、結果を多角的に検証・評価する専門部会を設置することを決めた。【蓬田正志】

福島、甲状腺がんの子ども18人に 県健康調査
日経 2013年08月20日
 東京電力福島第1原発事故による放射線の影響を調べている福島県の「県民健康管理調査」検討委員会が20日、福島市で開かれ、甲状腺がんと診断が「確定」した子どもは、前回6月の12人から6人増え、18人になったと報告された。「がんの疑い」は25人(前回は15人)。
 甲状腺検査は、震災当時18歳以下の約36万人が対象。
 2011年度は、1次検査が確定した約4万1千人のうち、2次検査の対象となったのは214人。うち甲状腺がんと確定したのは9人、疑いが4人。
 12年度は約13万5千人の1次検査が確定。2次検査の対象は953人で、うちがんの確定は9人、疑いが21人だった。〔共同〕


2013.08.21 Wed l 福島甲状腺がん l コメント (0) トラックバック (0) l top

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