福島原発、甲状腺がんリスク増加も WHOが報告書発表
2013年02月28日朝日新聞
世界保健機関(WHO)は28日、東京電力福島第一原発事故の被曝(ひばく)による健康影響に関する報告書を発表した。大半の福島県民では、がんが明らかに増える可能性は低いと結論付けた。一方で、一部の地区の乳児は甲状腺がんのリスクが生涯で約70%、白血病なども数%増加すると予測した。

日本政府は、「想定が、実際とかけ離れている」と不安を抱かないよう呼びかけた。??
 WHOはまず、環境の線量などから被曝線量を推計した。計画的避難区域の住民は事故後4カ月避難せず、県内産のものしか食べなかったという前提で推計した。この線量をもとに、当時1、10、20歳の男女の甲状腺がんと乳がん、大腸がんなどの固形がん、白血病になるリスクを生涯と事故後15年で予測した。
 この結果、被曝線量が最も高いとされた浪江町の1歳女児は生涯で甲状腺がんの発生率が0・77%から1・29%へと68%、乳がんが5・53%から5・89%へと約6%、大腸がんなどの固形がんは29・04%から30・15%へと約4%増加、同町1歳男児は白血病が0・6%から0・64%へと約7%増加すると予測した。
 事故後15年では、1歳女児の甲状腺がんが浪江町で0・004%から0・037%へと約9倍、飯舘村で6倍になると予測した。
 100ミリシーベルト以下の低線量被曝をした人たちの健康調査について、WHOは「線量だけでなく精神面や社会、経済的な側面への配慮も必要だ。がんの増加について科学的根拠が不十分でも、調査を長期間継続すべきだ」とした。
 また、チェルノブイリの経験から「福島では、精神的な影響が他の健康影響を上回る可能性がある」と指摘。精神的な被害を深刻化させないために、線量とは関係なく、住民の精神ケアに早期に広範囲で取り組むべきだとした。
 原発作業員のリスクは実測値に近い線量で評価。甲状腺がんなどが最大30倍以上増えると予測した。

■日本政府は反論
 環境省と厚生労働省は、WHOの会見に合わせ、メディア向けの説明会を開いた。住民の健康影響の評価について、環境省の前田彰久参事官補佐は「線量推計の仮定が実際とかけ離れている。この報告書は未来予想図ではない。この確率で絶対にがんになる、とは思わないで欲しい」と強調した。
 一方、「過大評価」との批判に対し、WHOのマリア・ネイラ氏(公衆衛生環境担当)は「(4カ月避難しなかったなどの)想定は過大評価になるかもしれないが、過小評価よりも良い。過小評価してしまう危険を最小化したかった」と反論した。

関連リンク」
福島のがんリスク、明らかな増加見えず WHO予測報告
2012年11月25日朝日新聞デジタル
2013.09.27 Fri l 福島甲状腺がん l コメント (0) トラックバック (0) l top

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