東京電力は福島原発事故をチェルノブイリに並ぶレベル7に導いて、福島県の避難民16万人を出し、多くの人々を被曝させた。事故拡大の原因は、東電が最後まで原子炉を守ろうとして、国民を被曝から守るための海水注入をしなかった不作為の結果である。刑事責任は明らかである。

2,3号機は、津波で非常用電源が壊れECCSが動かなくなった後も、RCICは「最後の砦」となって動いていた。 最後の砦が稼働している間は、原子炉は「制御可能」の状態にあったわけで、この間に「ベントと海水注入」をしていれば「制御不能」の状態つまり「暴走」は起きなかった。 

第1回クオリアAGORA/~福島原発事故は何故起きたのか~ 
同志社大学大学院 総合政策科学研究科教授 山口 栄一氏講演のまとめを見る
福島原発事故はなぜ起きたのか

なぜ「ベント&海水注入が行なわれなかったのか」その経過をたどってみる。
電源喪失で危機的状況の中、第一原発では2・3号機の状況を把握し
早い時点で吉田所長が「ベント&海水注入」を指示している。
東電本店が「燃料が露出して原子炉が救えないのが明白になる時点まで」
海水注入を延ばした。
必然的にメルトダウン、大量放射能放出に至った。
その結果放射能汚染が6倍になった。
東京電力は「国民の安全を守る=被曝を最小限に留める」か「原子炉を守るか」
の選択で「1基5千万円の原子炉」を守った。
その選択がレベル7のチェルノブイリ並みの事故に導き、未だ収束していない。

福島原発事故原因:全電源喪失後1 原子炉水位
福島原発事故原因:全電源喪失後2 時系列表
福島原発事故原因:全電源喪失後3 時系列
福島原発事故原因:撤退問題
福島原発事故原因:参考資料・リンク集
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海水注入中止ミステリーを読み解く
原発事故リンク集 テーマ別

見逃されている原発事故の本質 - 情報システム学会ISSJ
東電原発事故の本質 ― JR福知山線事故との精神的類似性―
1.1・2号機とも3月12日1:30政府了解、
  6:50に通産大臣によるベント命令がでているのに対して
  12日14:30 1号機ベント実施(13時間後)
  13日11:00ベント開始(34.5時間後)  と極めて長い間
  政府命令に反してベントを実施しなかった。
  この遅れは、原発事故をメルトスルーに導き、爆発に至りうる時間である。
  15:36 1号機原子炉建屋水素爆発に至った(13京ベクレル放出)
  15日6:00頃爆発、大量の放射能を出す  (36京ベクレル放出)

2.1号機ベントなぜ遅れたか?
  午前中社長・会長不在。現場のトップは武藤副社長、原子力本部長
  泉田新潟県知事の質問
  「武藤さん、あなたの一存で海水注入は出来たんでしょうか」に対して、
  「出来ませんでした」と。

  7:11 内閣総理大臣が福島第一に到着
  8:03ベントを9時目標、発電所長指示
  8:04 内閣総理大臣が福島第一を出発
  菅首相は吉田所長がベント指示を出した直後に福島第一を出発

  国会事故調で勝俣東電会長は「吉田は事故復旧に全力を尽くすべきで、対応したのは
  芳しいものではない。反省材料だ」と述べたが
  6:50政府のベント命令を無視して、ベント決断をしない社長・会長に任せておくと
  原発が爆発すると、首相が発電所長に直接指示したことが気に食わないということであろう。

  「いやしくも日本の総理。私が注水を継続しようというのは難しかった」と発言した
  勝俣会長は東電が政府のベント命令に一切従わなかったことをどう説明するのか?
  官邸での海水注入の話題についての東電関係者の報告で、直ちに、すでに始まっていた
  海水注入を中止する決定を社長・東電本部がしたことは、いかにベント&海水注入を
  したくなかったかを示す。
  吉田所長がこの命令に従わず、海水注入を継続した。
  

3.「吉田は事故復旧に全力を尽くすべき」という言葉が東電の事故の認識を端的に表している。
  東電は事故の拡大を阻止し収束させるために全力を挙げてやっていると国民は信じていた。
  だが全電源喪失の中で、原子炉を守り、復旧=元通りに戻す ために全力を尽くしていた。
  「国民の生命」を顧慮せず「原子炉の生命」を一貫して守ろうとした。
  だから1・2・3号機すべてのメルトダウンに至った。
2013.10.17 Thu l 原発事故原因・避難権利訴訟 l コメント (2) トラックバック (0) l top

コメント

私のお話を取り上げてくださってありがとうございました。
私のお話を取り上げてくださって、ありがとうございました。
「東電が最後まで原子炉を守ろうとして、国民を被曝から守るための海水注入をしなかった不作為の結果である」、もうすこし正確にいうと
「東電の経営者が最後まで原子炉を守ろうとして、国民を被曝から守るための海水注入をしなかった不作為の結果である」
ということを、私は証明しました。その証明は私たちの本「Fukushimaレポート」にくわしく書いていますが、不思議なことは、このことを政府事故調も国会事故調も、無視していることです。国会事故調にいたっては、野村修也委員によって、菅氏の行動こそが海水注入を遅らせることになったと結論されていて、これはまったく事実をねじ曲げています。この奥には、野村氏のなかに東電を守ろうとする意図があるように思われます。


2013.10.23 Wed l 山口栄一. URL l 編集
No title
山口さま
コメントありがとうございます。
先生の論文にある1・2・3号機が冷やされていた時間帯とその間の東電の対応を見ていくと
1.東電は十分2・3号機の状況をつかんでいた。
2.原子炉が冷やされている間には海水注入をしなかった。
3.燃料がむき出しになるまで待って、原子炉が救えないことが明らかになってから、海水注入を時間をかけずにやった。
4.吉田F1所長は早くベント&海水注入しようと指示を出していた。
5.これを東電本部がストップした形跡がある。
6.テレビ会議は全面公開されていない。
7.国会事故調は事実を捏造し、事故原因を覆い隠して、まったく関係のない点に国民の注意を向けることに成功した・・・もしその目的をもって作られたとしたら・・・

「東電の経営者が最後まで原子炉を守ろうとして、国民を被曝から守るための海水注入をしなかった不作為の結果である」 を一般常識として、東電の刑事責任を追及する方法がないのでしょうか。
福島の原発訴訟を支援することができないのでしょうか。
2013.10.23 Wed l natureflow. URL l 編集

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