政府は福島原発事故では、年間20ミリシーベルト以下の地域に住民を帰還させようとしている。外部被曝のみで、5年間で最大100ミリシーベルトになる。

日本は唯一の原爆被ばくを受けた国。原爆投下で多くの人々が亡くなったが、その後70年近くたっても多くの被曝者が放射能の被害で苦しんでいる。福島原発事故の被曝影響を知るには、原爆被曝者の今を知ることが重要。
原爆の爆心地からの距離およそ3.5km以内(被曝線量推定約1ミリシーベルト)で悪性腫瘍(固形がんなど)、白血病、副甲状腺機能亢進症の被曝した放射線との関係が積極的に認定される。

この違いはいったい何故だろう?

広島・長崎原爆の被曝者には
1.被爆者健康手帳
爆心地近くの一定地域にいたものに交付され医療費は無料
被爆者援護法に定める「被爆者」とは次のいずれかに該当し、被爆者健康手帳を所持している方。
1. 直接被爆者 2.入市者 3.救護、死体処理にあたった方等  4.胎児(1~3の方の胎児)
広島原爆の1.直接被爆者について
原子爆弾が投下された際、当時の地名で次の区域において、直接被爆した方
<広島原爆> ( )内は爆心地からの距離
広島市内
安佐郡祇園町(7km)
安芸郡戸坂村のうち、狐爪木(5.2km)
安芸郡中山村のうち、中、落久保、北平原、西平原、寄田(~5km)
安芸郡府中町のうち、茂陰北(4.5km)
爆心地から約7km以内(以下に示すように、被曝線量≧0.5mSvに対応)
が被爆者として認められ、被爆者健康手帳か交付されている。  

長崎原爆の1.直接被爆者について クリックすると大きくなります
長崎被曝地域

爆心地から約5-12km以内(以下に示すように、被曝線量≧0.5mSvに対応)
が被爆者として認められ、被爆者健康手帳か交付されている。  


2.被爆者が造血機能・肝臓機能障害などになった時、健康管理手当て月額3万3千円 

3.原爆症の認定
  原爆による放射線起因の病気やけがについて、原爆症の認定があれば、
  医療特別手当月額13万5千円、医療全額国負担

  放射線起因性の判断・疾病と被曝した放射線との関係を積極的に認定
 (1)悪性腫瘍(固形がんなど)、白血病、副甲状腺機能亢進症
   ア 被爆地点が爆心地より約3.5km以内である者
 (2)心筋梗塞、甲状腺機能低下症、慢性肝炎・肝硬変
   ア 被爆地点が爆心地より約2.0km以内である者
 (3)放射線白内障(加齢性白内障を除く)
   ア 被爆地点が爆心地より約1.5km以内である者 

では、上記(1)(2)(3)の場合の積極的に原爆症認定をする範囲の被爆量はどれほどか。
放影研(放射能影響研究所)の資料によると
図1.爆心地からの距離と空中線量との関係
右側には一般的な生物学的症状、およびその他の放射線源による被曝量を示す。
広島・長崎爆心地からの距離と被曝線量

原爆症認定に関する審査の方針 H9.9.28 
別表9 爆心地からの距離-初期放射線による被ばく線量より (線量 1センチグレイ=10mSv)
広島原爆・長崎原爆 爆心地から (単位ミリシーベルト)
          1.5km  500mSv   900mSv
          2.0km   70mSv   130mSv
          2.5km   10mSv    20mSv
          3.5km    0.3mSv    0.6mSv
          5.0km    0.002mSv   0.004mSv
被曝線量は、爆心地からの距離が200m増えると約2分の1に減少の関係を使って計算

 広島原爆 爆心地から 2.5キロ 
 原爆症積極認定要件 ≦3.5キロ・・ ≒1mSv 以上の被曝線量に対応
 被爆者手帳の要件(広島・長崎直接被曝の場合の概算) ≦5-10km・・≒0.5mSv以上の被曝線量に対応

爆心地から3.5km(被曝線量1mSvに対応) 以内で政府は「原爆症」認定している
1.被爆者健康手帳の条件
 直接被爆者[原子爆弾が投下された際、一定地域(広島市内、広島県安佐郡、安芸郡の指定された場所)にいたもの]と、入市者、被爆者の救護にあたったもの、およびそれらの胎児とあり、爆心地からの距離や被爆放射線量は指定されていない。
2.被爆者健康手帳が交付された者(20.2万人H25年、28万人H16年)
 都道府県知事が指定した医療機関等で、無料で診察、治療、投薬、入院等がうけられる。
3.健康管理手当て 月額3万3千円 被爆者が造血機能障害・肝臓機能障害などの病気にかかった時

4.原爆症の認定
 被爆者は、原子爆弾による放射線が原因となって起こった病気やけがについて、原子爆弾によるという厚生労働大臣の認定があれば、全額国の負担で医療の給付がうけられる。
 医療特別手当 月額13万5千円
第1 放射線起因性の判断
1 積極的に認定する範囲
(1)悪性腫瘍(固形がんなど)、白血病、副甲状腺機能亢進症
  ア 被爆地点が爆心地より約3.5km以内である者
  イ 原爆投下より約100時間以内に爆心地から約2km以内に入市した者
  ウ 原爆投下より約100時間経過後から・・・1週間程度以上滞在した者
  当該申請疾病と被曝した放射線との関係を原則的に認定するものとする。

(2)心筋梗塞、甲状腺機能低下症、慢性肝炎・肝硬変
  ア 被爆地点が爆心地より約2.0km以内である者
  イ 原爆投下より翌日までに爆心地から約1.0km以内に入市した者
  当該申請疾病と被曝した放射線との関係を積極的に認定するものとする。

(3)放射線白内障(加齢性白内障を除く)
  ア 被爆地点が爆心地より約1.5km以内である者 
  当該申請疾病と被曝した放射線との関係を積極的に認定するものとする。

関連リンク
厚生労働省・被爆者とは
厚生労働省・原爆症認定
原爆症認定に関する審査の方針
放射線影響研究所・日米共同研究機関・有意な放射線量とは
【爆心地から3.5㎞≒1mSvの確たる証拠】=政府は1㍉で「被曝者」認定している!
原水協 原爆被害の隠ぺい(3)厚労省の原爆症認定基準
参考 爆心地から3.5㎞≒1mSvの確たる証拠

2014.03.21 Fri l 原爆症・低線量被曝検証 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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