年間20ミリシーベルト以下になると、避難指示の解除され、
「1年を目安」に慰謝料が打ちきられるという原発事故避難者
政府の方針はあまりにも人間無視、記事のみ転載し、後で考察する。
原発事故避難者への慰謝料、打ち切り時期再検討へ
2014年9月23日朝日新聞朝刊

 東京電力が福島第一原発事故の避難者約8万人に支払っている1人月10万円の慰謝料について、国の審査会が、いったん決めた打ち切り時期の再検討に入る。昨年12月の指針では、避難指示の解除から「1年を目安」と決めていた。最も早い地域の打ち切り時期が半年後に迫り、避難生活の現状を改めて調べたうえで、見直すかどうか判断する。

 損害賠償制度を決める文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会は、昨年12月に打ち切り時期を決めた指針で「実際の(避難)状況を勘案して柔軟に判断していくことが適当」とも記した。慰謝料の目的には「故郷に長らく戻れなかったり、家族が離ればなれに暮らしたりして受ける精神的な苦痛」と「避難生活による経済的な負担を補うこと」も含まれている。早期解除が見込まれる地域の現地視察を踏まえ、年度内にも時期を見極める。
 原賠審はまず、国の避難指示が4月に初めて解除された福島県田村市の都路(みやこじ)地区や、10月1日の解除が決まっている川内村、来春にも解除が見込まれる楢葉町などを今月24日に訪れる。首長らと会い、避難生活でどれだけの損害が続いているのかの実態をつかみ、慰謝料の打ち切り時期が妥当かどうかを検討する。原賠審の活動再開は、昨年12月以来9カ月ぶりになる。

 対象者が多い楢葉町も視察し、山間部の都路地区との被害の違いを見る。打ち切り時期だけでなく、避難による失業や転職で減った所得への賠償、農産物などが受けている風評被害への賠償期間も議論する。

 慰謝料の対象は、避難指示が出された福島県の11市町村の避難者。東京電力は今のところ、昨年決まった指針に基づいて、都路地区の住民の慰謝料は来年3月で打ち切る方針だ。賠償のお金は一時的に国が肩代わりするが、最終的には東電が利用者の電気代から支払う仕組みになっている。

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■被災者や地域再生も考慮に

 原子力損害賠償紛争審査会が昨年指針を決めたとき、避難指示の早期解除が見込まれていた田村市都路地区では、「解除と同時に慰謝料が打ち切られる」という不安が広がっていた。これを打ち消すため、見切り発車での「当面1年」の決定があった。

 その直後、地元からは「1年では短すぎる」と見直しを求める声が上がっていた。いったん人々の暮らしが失われた地域では、仕事や地域のつながりはすぐ元に戻らないからだ。

 約7400人の全住民が避難し、来春以降の帰還を目指す楢葉町の松本幸英町長は22日、慰謝料は「(指示解除後も)少なくとも3年間ぐらいないと困る」と取材に答えた。強制避難のためほぼ手つかずだった家の修繕は約1800世帯に上る見通しだが、人手不足などから工事は大幅に遅れる可能性が高い。川内村でも交通費などの生活費がかさむと心配される。主な収入源だった農林業も、再開は厳しい状態だ。

 一方で、慰謝料が続けば避難指示を受けていない自主避難者らとの経済格差が広がり、「地域の分断が激しくなる」「自立が遅れる」との懸念も地元にはある。原発事故の賠償は、弱者救済の視点だけでなく、被災者や地域の再生の実情を調べ、考えてほしい。(編集委員・大月規義、伊藤弘毅)

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 〈原子力損害賠償紛争審査会〉 原発事故で生じた被害について、対象範囲や損害額の計算方法を決める文部科学省の組織。大学教授や弁護士、放射線の専門家ら約10人で構成し、随時、賠償の指針をまとめる。昨年までに大枠の指針は作り終え、今後は検証や見直し作業に入る。
2014.09.24 Wed l 福島放射能健康影響 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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