放影研の原爆被曝者調査検証 3
初期放射能被曝の5~100ミリシーベルト領域で
過剰がん発生・死亡リスクが見られる-2


放射線影響研究所は、「平和目的のために、
原爆放射線の健康影響について調査する日米共同研究機関」 と書かれている。
放影研・原爆被爆者における固形がんリスク の内容を、根拠となる論文内容と比較し、
放影研における原爆被爆者の疫学調査で明らかになったこと において
 低線量被曝 0~100ミリシーベルトでは被曝線量とのとの関係は不明
原爆被爆者疫学調査・原論文の結論を改ざんしたものであることを明らかにする。

この間違った放影研見解を根拠に、さまざまな専門機関から同じ情報が一般に出されている。
放医研「被曝早見図」
100 mSvより低い線量では、がん死亡のリスクの増加が統計学的に検出されない
放影協
100mSv 以下の被ばく線量では、がんリスクが見込まれるものの、統計的な不確かさが大きく、
疫学的手法によってがん等の確率的影響のリスクを直接明らかにすることはできない

原子力規制委員会
100 ミリシーベルト以下では健康リスクの明らかな増加を証明することは難しいと
国際的に認識されている

などなど・・・

放射線影響研究所は、広島・長崎の被爆者約9万4000人と、広島・長崎在住だが原爆爆発時に市内にいなかった約2万7000人計約12万人を現在も継続して調査している。
最新の「寿命調査(LSS)14報」 から被爆によるがん死亡リスクを見る。
A.原爆被爆者の放射線被曝によるがん死亡リスク
「寿命調査(LSS)14報」では、下のグラフのように、
線量に比例してがん死亡率が増加すること、
被ばくしてもがん死亡率が増えない「しきい値」はゼロであり、「しきい値」はない
ことが明らかになっている。即ち
  ⇒低線量でもがん死亡への被爆影響があることが証明されているのである。

図1.被曝による固形がん死亡の過剰相対リスク
K. Ozasa et al. RADIATION RESEARCH 177, 229–243 (2012)
固形がん過剰相対リスク

このような結果が出ているにも関わらず、放影研は論文要旨を捏造・改ざんして
100ミリシーベルト安全説を擁護している。
--------------------------------------------------------------
著者による論文要旨の日本語訳
全固形がんの過剰相対リスクが有意となる最小推定線量範囲は 0–200ミリシーベルトであり、しきい値は示されず、ゼロが最良のしきい値であった。
放影研による論文要旨
総固形がん 死亡の過剰相対リスクは被曝放射線量に対して直線の線量反応関係を示し、その最も適 合するモデル直線のしきい値はゼロであるが、リスクが有意となる線量域は 200ミリシーベルト以上で あった???
--------------------------------------------------------------
「寿命調査14報」の2つの日本語要約。どちらも放影研のHPに掲載されている。

さらに、東日本大震災への対応についてわかりやすい放射線と健康の科学 では
放影研100ミリ分かりやすい
と研究結果を改ざん・捏造、喫煙まで動員して、100~200ミリシーベルト安全説を広報している。
100ミリシーベルト安全説は、原発維持のために絶対守らねばならない一線なのだろうか。


B.原爆被爆者の放射線被曝による固形がん発生リスク
原爆被爆者調査を行った放影研HP原爆被爆者における固形がんリスク に、1958年から1998年の寿命調査(LSS)集団の固形がん発生リスクが記載されている。
図2.原爆被爆者過剰相対固形がんリスク 原論文3)
原爆被爆者過剰相対固形がんリスク
過剰相対リスクは初期被爆線量に比例しているようであり、被ばくしてもがん発症率が増えない「しきい線量」は観察されていない。
即ち、低線量で発ガンリスクが増えることが証明されているのである。

放影研は、原爆被爆者疫学調査の最新の研究結果
0~200ミリシーベルトにおいても線量に比例して増える、しきい値なし
の結論を改ざんし、放影研における原爆被爆者の疫学調査で明らかになったことにおいて
低線量被曝 0~100ミリシーベルトでは被曝線量とのとの関係は不明

という情報発信をしている。
放影研は原子力利用のために、(=原発維持のためには)
放射線の健康影響があってもないと発表する
組織なのである。

放影研・原爆被爆者疫学調査の 最新3論文と放影研発表の詳しい比較
クリックすると大きくなります
放影研調査比較

原爆被爆者疫学調査の結果を否定し、
被曝影響を少なく見せかける広報がされ、
国際機関がお墨付きを与え、
住民の健康を犠牲にする政策が進められていく。


原論文、参考リンク
1)K.Ozasa et al. Studies of the Mortality of Atomic Bomb Survivors, Report 14, 1950–2003:Radiation Research 177, 229–243 (2012)
2)D. L. Preston1a et al.Studies of Mortality of Atomic Bomb Survivors. Report 13: 1950–1997 Radiation Research 160, 381-407,2003
3)Preston DL, Ron E, et al.: Solid cancer incidence in atomic bomb survivors: 1958-1998. Radiation Research 2007; 168:1-64
4)原子力規制委員会はICRP勧告111を改ざんして 「帰還基準20ミリシーベルト」を打ち出した!
5)低線量放射線の影響について
6)放射線影響研究所・要覧
7)放射線による発がんリスク
2015.03.07 Sat l 原爆症・低線量被曝検証 l コメント (0) トラックバック (0) l top

コメント

コメントの投稿












トラックバック

トラックバック URL
http://natureflow1.blog.fc2.com/tb.php/391-e87ab2ed
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)