県民健康調査「甲状腺検査(本格検査)2014~15年」実施状況が発表され、本格検査の癌・癌疑いの率は1万人当たり16.9人
、2011~13年の先行検査における1万人当たり3.7人の4.5倍に昇ることが判明した。
福島小児甲状腺がん多発 本格調査は先行検査の4倍
2年間での4倍以上の増大は非常事態である。この結果をチェルノブイリの小児甲状腺がんの推移と比較する。

表1.福島小児甲状腺本格検査・先行検査比較
福島本格先行調査比較1

福島県で小児甲状腺がんがたくさん見つかったのはスクリーニング効果…つまり子供たち全員を対象に検査したことによって、潜在的な甲状腺がん患者がたくさん見つかったからだ・・・とよく言われる。これは本当か?

 実はチェルノブイリにおいても、チェルノブイリ笹川プロジェクトが1991年5月から1996年4月までの5年間で現地周辺12万人の調査解析を終了し、その検診結果が報告されている。
チェルノブイリ原発事故後の健康問題
-唯一の原子爆弾被災医科大学からの国際被ばく者医療協力- 長崎大学山下俊一

表2.チェルノブイリ事故による小児甲状腺がん
チェルノブイリ事故小児甲状腺がん事故5-9年後

この調査が行われた時期は、チェルノブイリ原発事故から5-9年後の1991-1996年、甲状腺がんが急増し最盛期に向かう時期であった。福島原発事故後1-2年の先行調査の1万人当たりの甲状腺癌・がん疑いの3.7人はチェルノブイリ最盛期の全地域平均5.3人に近く、事故後3-4年の福島本格検査の1万人当たり16.9人は、チェルノブイリ最汚染地域ゴメリ州の最盛期19.8人に近い。
図1.ベラルーシ共和国・ゴメリ州の小児甲状腺がん数とチェルノブイリ・福島の調査時期比較
福島チェルノブイリ甲状腺検査時期比較

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リンパ節転移が多数・肺に転移も ②~福島県の甲状腺がん
福島小児甲状腺がん多発 本格調査は先行検査の3倍以上
関東地区でも福島~チェルノブイリ並みの甲状腺異常?
北茨城市に甲状腺がん3人 1000人に1人の割合
福島とチェルノブイリ小児甲状腺がん比較2 チェルノブイリを越える
関東子ども甲状腺検査 半数以上からしこりなど発見

参考リンク
福島の子どもたちの甲状腺がんは放射性物質誘発がん
小児甲状腺がんに関する資料情報まとめ
福島の小児甲状腺がん疑い例含め126人に〜鈴木眞一氏は退任
福島の小児甲状腺がん増加はスクリーニング効果でなく、放射線被曝が原因。1mSvあたり70%増加
山下氏らによる調査の特徴は、
①放射線感受性の高い子供(事故当時0-10歳)を対象とした健康調査
②同一診断基準と統一された検診を用いて、甲状腺と血液異常の診断に主眼をおく
③チェルノブイリ周辺では事故当時20歳以下の人口構成は100万人、ベラルーシ共和国ゴメリ州、モギュロフ州、ロシア連邦ではブリヤンスク州、ウクライナ共和国、キエフ州、ジトミール州で行われた。
すべての対象者には、甲状腺超音波画像診断、血液学検査・・・が行われ、異常者は二次スクリーニングで超音波診断の再検査と、エコー下吸引穿刺針生検と細胞診が施行された。
ということで、福島県の健康調査と同じレベルのものであろう。

 福島・チェルノブイリの調査地区の放射能汚染を比較すると、高汚染ゴメリ州を除いて
福島と同程度あるいは低い地域と見える。
福島・チェルノブイリ・放射能汚染比較

にもかかわらず、
事故後3-4年の福島本格検査、1万人当たり16.9人は、事故後5-9年目、甲状腺がん最盛期のチェルノブイリ最汚染地域ゴメリ州の19.8人に近い のはどうしたことか?

このように国民の命をないがしろにして、住民帰還政策を進める政府、何も言わない国会、事実を取り上げない報道機関、これは果たして人権を重んじる民主主義国家であろうか?
2015.07.14 Tue l 福島甲状腺がん l コメント (0) トラックバック (0) l top

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