戦後70年、どんな戦争だったのか実はほとんど知らないような気がする。
(サザエさんをさがして)シベリア抑留 生還後も続いた苦難の歩み
2015年10月17日朝日新聞朝刊より--------
 1945年8月以降、日本の敗戦にともない、旧満州(中国東北部)などにいた関東軍将兵らが捕虜となり、ソ連各地に移送された。先日、その記録が世界記憶遺産に登録された「シベリア抑留」だ。厚生労働省によると、その数は約57万5千人。抑留者は林業や道路・鉄道の建設、炭鉱などの労働を強いられた。冬季の厳寒、食料不足や病気に苦しみ、死者は約5万5千人にのぼった。
サザエさん
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世界記憶遺産というと、『シベリア抑留』登録については、ロシアが反対批判、『南京大虐殺』については日本が批判、ユネスコへの拠出金を減らすとか政治問題になっている。このこととは別に

なぜ、日本軍が、中国から攻撃されたわけでもないのに、満州~中国全土に出兵し、そのうち57万人もがシベリア抑留されるほどの戦争をしていたのか。外国を自国の領土の如く占領して何をしていたのか。これももしかして自衛のためであったのか?という疑問が出てくる。
以下朝日新聞より転載
 「サザエさん」の単行本をめくっていると、戦後の深刻な出来事がさりげなく描かれていて驚くことがある。今回紹介する作品もその一つ。

 夏の夕暮れ。波平を迎えに出たワカメが知り合いの少年に気づく。声をかけると「ソレンからまだかえってこないんだ」とぽつり。少年の父親はソ連に抑留されているのだ。そうと知らないワカメは「ここでまっててあげるワ」と少年に寄り添う。その無邪気さが哀感をそそる。

 抑留者の苦難は、多数の手記も含めてしばしば語られてきた。その一方で、国内には「アキちゃん」のような家族もいた。ここでは、戦後の困窮の中で、夫や子、父の帰還を待ちわびた人々に思いをはせたい。

     *

 「舞鶴・引揚語りの会」(京都府舞鶴市)の樟康(たぶのきやす)さん(77)は旧満州で生まれ育った。父が応召した翌日、日本が降伏。康さんは母とともに1年後の46年8月に帰国し、広島県の母の実家に身を寄せた。「母は工場の雑用係として働き、私も内職を手伝った。つらかったが引き揚げ時の苦労を思えば耐えられた」。父は47年8月に突然帰国した。意外にも、父の話からシベリアに抑留されていたことを初めて知ったという。

 背景には、ソ連が捕虜の総数しか公表しなかったという事情がある。47年春から抑留者全員に家族宛ての通信が許可されたが、戦争末期からの混乱やソ連側の検閲などで届かなかった例もあったようだ。多くの家族にとって、抑留者の所在はおろか生死すらさだかでなかったのだ。

 それでも、46年12月にソ連からの引き揚げが始まると、帰還者の証言から抑留の実態が徐々に伝わり、社会の関心も高まった。やがて、引き揚げ船が着く港には夫や子の情報を求める家族が詰めかけるようになった。父の帰還後、その郷里・舞鶴に転居した樟さんは「岸壁で、夫の名を書いた紙を持って叫ぶ妻たちの姿が今も目に浮かぶ」と話す。

 ソ連からの引き揚げは中断を挟みながらも継続され、50年4月にはソ連側が「戦犯を除く日本人捕虜の送還完了」を発表するにいたる。その間に米ソの対立が高まり、冷戦が始まると、ソ連からの帰還者にむける日本社会のまなざしも変化した。収容所で「民主運動」の洗礼を受けた抑留者が帰国するようになったからだ。革命歌を合唱しながら赤旗を掲げて上陸し、出迎えの家族を振りきって共産党本部に向かう。そんな振る舞いもあり、帰還者は「アカ(共産主義者)」と目され、しばしば就職にも困難をきたしたという。

     *

 フリージャーナリスト斎藤貴男さん(57)の父は関東軍の特務機関に配属されていたため、ソ連側から戦犯とされた。56年の最後の引き揚げで帰国し、家業の鉄くず業を営んだ。79年に66歳で亡くなった後、「あの人は最期まで公安の監視下に置かれていた」と母から聞いたという。「高等小学校卒の零細業者にどんな諜報(ちょうほう)活動ができるというのか」。斎藤さんの憤りはいまも収まらない。

 「サザエさん」に戻ると、この作品が掲載されたのは50年8月。とすると、アキちゃんの父は「戦犯」とされていたのかもしれない。この年の6月には朝鮮戦争が勃発。8月には日本の再軍備の発端となる警察予備隊が設置された。アキちゃんの父はいつ故国に帰還し、どんな後半生を歩んだのだろうか。(西岡一正)

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2015.10.19 Mon l 歴史認識・外交 l コメント (2) トラックバック (0) l top

コメント

こんばんは
はじめまして!あるブログを拝見していたら、このブログに出会いました。私もブログを開設しています。「鬼藤千春の小説・短歌」で検索できます。一度訪問してみて下さい。よろしくお願い致します。
ご訪問ありがとうございます
kirararaさま、ご訪問ありがとうございます。
「鬼藤千春の小説・短歌」を訪れました。
短歌もわかりやすく共感します。
短歌前後の文も素敵です。

ほっと穏やかな気持ちになれます。
時々訪問します。よろしく。
2015.10.21 Wed l natureflow. URL l 編集

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