使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出しまた燃料とする再処理計画について
中止をという意見がいくつか・・・ 記録しておく

首相に再処理計画中止要請 パグウォッシュ会議参加の有志
2015年11月7日 朝日新聞朝刊
 核兵器と戦争の廃絶を目指す科学者らによるパグウォッシュ会議に参加した有志31人が6日、青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の運転計画の中止を求める安倍晋三首相宛ての文書を政府に提出した。核兵器に転用可能なプルトニウムを日本が約48トン保有する現状を「核不拡散の努力にとって障害となる」と指摘した。

「再処理計画断念を」 シンポで米専門家が訴え
2015年11月7日 朝日新聞夕刊
 原発の使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出す「核燃料サイクル政策」について、安全保障と経済性の視点から考えるシンポジウム「原発と核」が6日夜、東京都内で開かれた。米ホワイトハウスなどで核政策に携わってきた専門家4人が、青森県六ケ所村で日本原燃が建設中の使用済み核燃料再処理工場を稼働させないよう訴えた。

 米国の核兵器開発に関わったローレンス・リバモア国立研究所のブルース・グッドウィン氏は「あらゆるプルトニウムは核爆発装置に直接使える」と述べた。

 米シンクタンク「核不拡散政策教育センター」代表で、元国防総省不拡散政策担当のヘンリー・ソコルスキー氏は、国内に10・8トンのプルトニウムを保有している日本について言及。
再処理工場稼働によって毎年最大8トン(長崎型原爆1千発分以上)を新たに生産していけば、「中国や韓国など近隣諸国が懸念を深め、東アジアの安全保障を悪化させる」
と指摘した。
 再処理の経済性については、元米原子力規制委員会メンバーのビクター・ギリンスキー氏が、再処理は廃棄物の量を減らすという推進側の主張を否定した。
 ホワイトハウスで科学技術政策局次長を務めたプリンストン大学名誉教授のフランク・フォンヒッペル氏は、六ケ所再処理工場の運転コストは乾式貯蔵コストの約7倍と試算。「問題点を認め、方針転換を図る時期だ」と強調した。(核と人類取材センター・副島英樹)

もんじゅ、異例の勧告案 規制委、運営主体の交代求める
2015年11月5日朝日新聞朝刊
原子力規制委員会は4日、高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)を安全に運転する能力が日本原子力研究開発機構にはないとして、新たな運営主体を明示するよう馳浩文部科学相に勧告すると決めた。文科省は運転再開を目指す姿勢を変えていないが、機構に代わる主体を見つけられなければ、もんじゅのあり方を抜本的に見直すことを迫られる。核燃料サイクル政策の是非論が高まる可能性もある。▼オピニオン面=社説

 「停止中でさえ安全管理する能力が欠如している。運転を任せるべきではない」。規制委はこの日の定例会で、原子力機構を「不適格」とする見解で一致した。勧告の内容を来週正式決定し、半年をめどに結論を報告するよう求める考えだ。

 規制委が発足以来初となる異例の勧告に踏み切ったのは、2012年に約1万点の機器の点検漏れが判明した後、「未点検を解消した」などと報告しながらも、新たな点検不備を繰り返しているからだ。指摘された保安規定違反は8回を数え、今年8月には点検計画の前提となる機器の重要度分類自体の誤りが判明。「なぜ誤ったのか、聴いても答えられない状況だった」(原子力規制庁幹部)

 13年に運転再開準備を禁止する命令を出したにもかかわらず、事態は一向に改善されない。規制委は、1995年のナトリウム漏れ事故から20年間、組織改編や改革を重ねたにもかかわらずトラブルを繰り返してきた歴史的、構造的な問題に切り込む必要があるとの見方を強めていった。

 もんじゅは研究開発目的の炉だが、出力28万キロワットと小型の原発並みの規模を持ち、水と激しく燃焼反応するナトリウムを冷却材として大量に使っている。技術的にも安全を確保するのが難しく、撤退した国も多い。「運営や管理は世界最高水準でなければいけないのに、現時点は平均値以下だ」との指摘が規制委員から出たこともある。

 原子力機構を所管する文科省への視線も厳しい。田中俊一委員長は「今回の違反だけでなく、長年の経緯で判断する。解決のゴールが見えないことの本質的な問題を文科省は認識するべきだ」と語った。(東山正宜)

 ■存廃議論再燃の可能性も

 もんじゅは、使用済み燃料から出るプルトニウムなどを再利用する核燃料サイクル政策の中核だったが、この約20年間ほとんど運転実績がなく、役割は小さくなっている。馳浩文科相は4日、「極めて重い判断を頂いた。速やかに適切に対応すべきだと考えている」と話したが、存廃論議が再燃する可能性もある。

 文科省の基本路線はあくまでもんじゅの維持だ。13年に策定したもんじゅ研究計画で放射性廃棄物を減らすための研究拠点と位置づけ、運転再開から6年程度をめどに成果をまとめ、継続の可否を判断することにした。昨年4月に閣議決定された国のエネルギー基本計画にも方針が記された。

 ただ、何も成果をあげていないことへの批判は強い。維持管理と安全対策に1日約5千万円かかり、文科省は来年度予算概算要求でも約200億円を計上した。これまでに投じられた国費は約1兆円におよぶ。

 規制委から求められた新しい運営主体を見つけるのは至難の業。20年間ですでに2度運営主体が再編され、組織改革や電力会社からの支援も実施済み。田中委員長は「看板の掛け替えで安全を担保するのは簡単ではない」と、将来的にもんじゅの設置許可を取り消す可能性についても明確に否定していない。仮に勧告にこたえたとしても、運転準備禁止命令を解除してもらったうえで、今後策定される新規制基準に基づく審査を受けなければならない。

 核燃料サイクルの中核はすでに、ふつうの原発でウランにプルトニウムを混ぜたMOX燃料を使うプルサーマルに移っている。経済産業省幹部は勧告の影響を限定的とみる一方、「サイクルは大丈夫かという議論になるかもしれない」と懸念する。(須藤大輔、川田俊男)
2015.11.08 Sun l 使用済み核燃料 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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