津金昌一郎さん 国立がん研究センターがん予防・検診研究センター長
現時点では放射線の影響で過剰にがんが発生しているのではなく、
「過剰診断」による「多発」とみるのが合理的だ。

福島原発事故による被ばくは少なく、健康被害はなしとする国、IAEAの方針に従うのが、国立がんセンターの立場である。故に放射線の影響ではない と主張している。そんながん予防センター長である!!

甲状腺がん「多発」 原発事故の影響否定できぬ 津田敏秀

福島の子ども、甲状腺がん「多発」どう考える 津田敏秀さん・津金昌一郎さんに聞く
2015年11月19日朝日新聞朝刊 より転載 
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 ■過剰診断とみるのが合理的 津金昌一郎さん 国立がん研究センターがん予防・検診研究センター長

 日本全体の甲状腺がんの罹患(りかん)率(がんと診断される人の割合)から推計できる18歳以下の有病者数(がんの人の数)は福島県の場合、人口から見て2人程度。実際にがんと診断された子どもの数は、これと比べて「数十倍のオーダー(水準)で多い」とは言える。

 数年後に臨床症状をもたらすがんを前倒しで見つけているという「スクリーニング効果」だけでは、この多さを説明できない。現時点では放射線の影響で過剰にがんが発生しているのではなく、「過剰診断」による「多発」とみるのが合理的だ。

 福島県立医大で手術を受け、がんと確定した96人のうち手術した9割以上でリンパ節転移、甲状腺外浸潤、さらに肺への転移があった。命にかかわる非常に深刻な状況ではないのか?
☆全手術症例96例のうち、病後病理診断で
  甲状腺外浸潤(pEX1)                     38%
  リンパ節転移        72例               72%
  肺への遠隔転移      3例(2例かも)           3%
  リンパ節転移、甲状腺外浸潤、遠隔転移のないもの8例  8%
実に90%以上が他に転移・浸潤しており、甲状腺がんの枠を超えている。
津金氏はがんと判明した子どもの症例を検討して、「過剰診断」による「多発」と言っているのであろうか。国立がん研究センターがん予防・検診研究センター長の見識を疑う。
参考 リンパ節転移が多数・肺に転移も~福島県の甲状腺がん

 過剰診断とは、将来的に症状が現れたり命を脅かしたりすることのないがんを診断で見つけてしまうこと。がんの中にはゆっくりと成長するもの、そのままの状態にとどまるもの、そのうち小さくなったり消えたりするものもある。
 癌または癌疑いの判定となった25人のうち、1巡目の検査では「問題なし」のA1判定は10人、A2が13人であった。先行検査(2012-13)から本格検査(2014-15)までの2年間に癌となったと考えられる。 http://natureflow1.blog.fc2.com/blog-entry-407.html 福島の子どもの甲状腺がんの成長は非常に速いのである。

 大人の甲状腺がんについては韓国の報告などで、過剰診断による増加が明らか。精度の良い検査の普及などで韓国では1年間に甲状腺がんと診断された人は1993~2011年の18年間で15倍に増えたが、亡くなる人の数はほとんど変わらない。

 子どもの甲状腺がんについてのデータは、これまでほとんどない。しかし、大人の甲状腺がんや子どもの他のがんの観察から、がんは成長するだけでなく、小さくなるものもあることがわかっている。
 甲状腺がん手術の9割を占めるリンパ節転移、甲状腺外浸潤、肺転移の場合でも、小さくなって消えていく症例が多いのであろうか?

 一方、放射線の影響という主張に対し、私がそうではないと考える一番の理由は、地域ごとの放射線量とがんと診断された子どもの数が比例する「量―反応関係」が見られないと判断できるためだ。現時点では疫学的にはデータが少なすぎ、放射線量が高かった地域ほど、がんの子どもの割合が高いとは評価できない。

 そもそも「多発」の原因が被曝(ひばく)なら、数十倍というオーダーの増加は相当の大量被曝を意味する。しかし、福島県民の被曝線量はチェルノブイリ原発事故による住民の被曝線量と比べて低く、過去の経験や証拠からそうとは考えにくい。被曝から発症・多発までの期間も早すぎる。放射線が原因の可能性はゼロではないが、極めて低いと考えるのが自然だ。
 本格検査(2014-15)で発見された甲状腺がん25人中23人が、先行検査(2012-13)からの2年間に癌となったと考えられる。
国立がん研究センター・がん予防・検診研究センター長が早すぎるというほど速い甲状腺がんの進行が見られることが、日常では起こりえない放射能起因性を示唆するものではないか。

 これらを明確にするためにも調査は続けるべきだ。ただ、過剰診断が強く疑われる現状では、調査を県外にまで広げるべきではない。たとえ1人が利益を受けたとしても、それよりはるかに多い人が本来診断されないがんを発見され、治療を受ければ、生活の変化を含めて様々な不利益を被ることになる。福島県の子どもたちの場合でも、がんが見つかってもすぐに治療せず、様子を見ることも検討すべきだ。福島県で甲状腺がんで亡くなる人は、死亡率からみて40歳まででも1人以下である。 現行の検査を続けながら、放射線の影響の有無について冷静に分析する必要がある。これは、国の責任でやるべきことだ。

津金氏は以前このように言っている。
国立がんセンター「がんが見つかってもすぐに治療せず、様子を見ることも検討すべき」 より
 がんは誰にでも起こり得る身近な病気であり、その対策は日本人の健康を守る戦いの最前線といえます。そのための第一の砦は、がんにならない(予防する)ことであり、第二の砦は、がんになっていても、早期発見・早期治療により、命を落としたり生活の質を下げたりしないようにすることです。 国民はがんに関する正しい知識を持ち、がんの予防に必要な注意を払うよう努めるとともに、必要に応じ、がん検診を受けるよう努めなければならない。
 国立がんセンターが「福島のがんは放置した方がよい」と真っ向反対のことを言っても、福島のがんはみとめたくないのか?

2015.12.25 Fri l 福島甲状腺がん l コメント (0) トラックバック (0) l top

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