「福島県における甲状腺がん有病者数の推計」 福島県の「甲状腺検査評価部会」
福島の甲状腺がん推計を近々更新-国立がん研究センター

津金昌一郎さん 国立がん研究センターがん予防・検診研究センター長
福島原発事故時に18歳以下だった子どもの甲状腺がんまたはその疑いが、2014年6月の時点で
事故前と比べて男子で90倍、女子で52倍の罹患率である とした。
現時点では放射線の影響で過剰にがんが発生しているのではなく、
「過剰診断」による「多発」とみるのが合理的だ。


と主張されているが、すべての主張は
福島原発事故後の甲状腺がんの50~90倍の多発は
事故以前と事故後と全く変化がない、すなわち
被曝影響はないという前提から
  ⇒ 放射能の影響ではないと結論している。

安倍首相のオリンピック招致演説
”健康問題は、今までも、現在も、将来も、全くないと約束する”
の約束を守るべく、被曝影響を認めないことが「甲状腺検査評価部会」の目的なのか?
国民の健康と命を犠牲にしても・・・


★注意点1 
 津金氏は、昨年11月に福島県の「甲状腺検査評価部会」で「福島県における甲状腺がん有病者数の推計」を発表し、福島第一原発事故時に18歳以下だった子どもの甲状腺がんまたはその疑いが、2014年6月の時点で
事故前と比べて男子で90倍、女子で52倍の罹患率であるとした。
1巡目(2011~13年)と2巡目(2014~15年)の結果を合わせた2014年6月時点のもので、悪性または悪性疑いが104人(男性36人、女性68人)だった。
これは全くその通り!!

★注意点2 
 このがん発見数は、事故前の統計では、35歳まで診断される甲状腺がんの数に相当する。
事故による被ばくの影響がないと仮定すれば
    ⇒35歳までに見つかるはずのがんをすべて検出したこととなる。
  =狭い意味でのスクリーニング効果と解説

★注目点3
  「過剰診断」の根拠は? についての津金氏の回答
事故前の統計で、35歳まで診断される甲状腺がんと同程度の人数の癌が
福島の子ども(事故時0-18歳)で発見された。
事故による被ばくの影響がないと仮定すれば⇒過剰診断である。

 甲状腺がんの累積有病者数は20歳未満では男女計2.7人、35歳迄で112人と推定されている。
即ち、がん登録のデータからは35歳迄に診断される甲状腺がんの97.3%は20歳以降に診断されているのが現状。
∴ 福島で見つかった子どもの甲状腺がんは、20-34歳に診断される癌であった。

先行検査(2011-13)で35歳までに見つかるはずの癌をすべて検出したとすると
本格検査(2014-15)ではほとんど見つからないはずなのに
新たな甲状腺がんが51人 うち先行検査A 判定が47 人(A1 25、A2 22 )
殆どが2年間で癌化し成長したことを示している。
がん・がん疑いは4人/1万人と、先行検査並みの高罹患率。
全く原発事故以前の統計に反するがん多発の検査結果をどう解釈されるのか?

★注目点4: 過剰については“診断”に対するものであり
治療や手術を「過剰」と称しているわけではない。
その症例が過剰診断か否かを判断することは、現在の医学では不可能です。
全ての治療は現状では妥当なものかと考えます。


ただ、集団として見た場合、事故以前の統計からは=事故による被ばくの影響がないと仮定すれば
多くは今回の甲状腺検査で診断されなくとも臨床症状の出現や死には至らなかったのでないかと推定されるということです。
事故以前は、甲状腺がんは97%以上が20歳以後から発症し、進行が遅く症状悪化・死に至ることはなかった。
だから事故後に見つかった甲状腺がんも
事故による被ばくの影響がないと仮定すれば、進行が遅く死に至ることはないはず。

福島で発見された甲状腺がんは果たして進行が遅いがんか?
津金氏・福島県における甲状腺がん有病者数の推計の資料によると、早いがんほど症状が早くあらわれ、死因となることも多いことを示す。
津金がん自然史福島の甲状腺がんの進行が速く、甲状腺外浸潤や遠隔転移もあることから、事故以前の進行の遅いがんとは様相を異にする。福島県甲状腺監査の結果を、事故以前の統計のみから解析した津金氏の”福島県における甲状腺がん有病者数の推計” は大きい誤りを犯している。

★注目点5: 患者も診ていない、適応症例も見ていない
一方で、実際に手術を行った福島県立医大の「手術の適応症例について」によれば、58症例のうち「リンパ節転移」、「甲状腺外浸潤pEX1」が多数、肺への転移もあったことが分かっている。
そこで、津金氏にリンパ節移転が認められる子どものがんを放置した場合も、20歳以降に診断され、40歳前に死亡するのは「稀」であると考察した根拠を尋ねてみた。以下が津金氏の回答である。
2011年の人口動態統計のデータ(死亡統計)に基づくと、40歳迄に甲状腺がんで死亡するという現象に遭遇する日本人は30万人あたり1人と推定されることに基づきます。
事故以前の統計から事故以後を推定できる=事故による被曝影響はないという前提で
福島の子どもに当てはめただけであることが分かった。

国立がん研究センターがん予防・検診研究センター長・津金氏は
仮定 ”原発事故による被ばくの影響がない”
結論 ”被ばくの影響で過剰にがんが発生しているのではない”

すなわち、被曝影響なしという仮定から、
被ばく影響なしという結論を導いたように見せかけた と考えられる。


関連リンク
福島県における甲状腺がん有病者数の推計 津金昌一郎(国立がん研究センター)
2014 年 11 月 11 日福島甲状腺がん、平均より「数十倍のオーダーで多い」
福島の甲状腺がん推計を近々更新-国立がん研究センター より転載
福島県の子どもの甲状腺がんに関する推計を、近々更新する予定があることが、国立がん研究センターの津金昌一郎・がん予防・検診研究センター長への取材で明らかになった。

津金氏は、昨年11月に福島県の「県民健康調査」検討委員会「甲状腺検査評価部会」で「福島県における甲状腺がん有病者数の推計」を発表し、福島第一原発事故時に18歳以下だった子どもの甲状腺がんまたはその疑いが、2014年6月の時点で事故前と比べて男子で90倍、女子で52倍の罹患率であるとし、それらは35歳までに見つかるはずのがんをすべて検出したものだとの「考察」を行っていた。

その発表から1年以上が経過したため、11月30日開催の福島県「県民健康調査」検討委員会の開催前に更新予定を尋ねたところ、以下の回答が得られた。
2015年4月末の検査結果や診断時年齢などを考慮し、地域がん登録の全国推計値と比較して何倍多いのかを推計したデータを近々に公表します。数十倍多いという主な知見は2014年11月の推計と同様です。

これは、国立がん研究センターの広報を通じて申し込んだ取材(質問項目)に対し、「年内はすでに予約等が立て込んで」いるとして、代わりに寄せられた文書回答だ。

注目点1:前回は35歳までに見つかるがんを「早期に診断」、今回は?
1年前の推計は、1巡目(2011~13年)と2巡目(2014~15年)の結果を合わせた2014年6月時点のもので、悪性または悪性疑いが104人(男性36人、女性68人)だった。この時点で津金氏は、検査がなければ、20歳以降「35歳までに見つかるはずのがん」を「早期に診断している」と考察していた。
先ごろ11月30日に公表された2015年9月30日現在では、153人までに増えており、近々公表される推計で、どのように「考察」されるかが注目される。

注目点2:「スクリーニング効果」と「過剰診断」の違いは?
ところで、「35歳までに見つかるはずのがん」を「早期に診断している」とは、「スクリーニング効果」の定義なのか、「過剰診断」の定義なのか、改めて尋ねみた。津金氏の回答は、以下のようなものだ。
ここでは狭い意味での「スクリーニング効果」を意味しています。「過剰診断」とは、将来的にも、臨床症状をもたらしたり、その人の寿命を短くしたりすることにならないがんの診断を意味しますが、推計を始める前の背景としては、「過剰診断」を想定していません。

意味が取りにくいので、「早期診断」を「早期発見」と言い換えるとして、「早期発見」は「狭い意味のスクリーニング効果」を意味しているようだ。厳密に切り分ければ、「早期発見」したがんの中で、寿命が短くなる危険性のないがんが発見されることを「過剰診断」と呼んでいることになる。

それなら、患者にとって利益の高い「早期発見」と、不利益なニュアンスの漂う「過剰診断」を見分ける根拠があるのか、あるとすればそれは何かが重要ではないか。

注目点3:「過剰診断」の根拠は、事故前の統計との比較
今までに見つかったがんが、20歳以降35歳までに見つかるはずのものを「早期発見」(またはその中でいくつかは「過剰診断」)したという根拠はどこにあるのか。この点についての津金氏の回答は以下の通りだった。
2014年11月11日の部会提出資料図2において、甲状腺がんの累積有病者数は20歳未満では男女計2.7人(2.1+0.6)、35歳迄で112人と推定されています。即ち、地域がん登録のデータからは、わが国において35歳迄に診断される甲状腺がんの97.3%は20歳以降に診断されているのが現状だからです。

つまり、診断されたがんの数を原発事故前の統計に当てはめて、それが何歳までに診断されていたのかを述べたに過ぎないのである。

注目点4:手術を「過剰」と称しているわけではなく、統計からの推定
昨年の津金氏の発表は、悪性ないし悪性疑い104例のうち58例が外科手術を施行された段階のものだった。同日の同部会では「手術の適応症例について」が福島県立医大から発表されており、実際には、55.8%のみが手術を施されており、診断後すぐに無暗やたらに手術されているわけではないことは明らかだった。そこで、その数値をもとに「過剰」の目安を尋ねたると、津金氏の回答は、以下のように、「過剰」は「手術」に対して述べたものではないことは分かった。
過剰については“診断”に対するものであり、治療や外科手術に対するものではありません。過剰診断が確定しているものであれば、それに対する治療は過剰治療になると思いますが、その症例が過剰診断か否かを判断することは、現在の医学では不可能です。個々の症例は、ガイドラインに準拠して治療されたと理解していますので、全ての治療は現状では妥当なものかと考えます。ただ、集団として見た場合、数例は過剰診断ではない症例も存在しますが、現在の統計からは、多くは今回の甲状腺検査で診断されなくとも臨床症状の出現や死には至らなかったのでないかと推定されるということです。

注目したいのは、「症例が過剰診断か否かを判断することは、現在の医学では不可能です」「現状では妥当なもの」と述べている箇所である。しかも、「現在の統計からは、多くは今回の甲状腺検査で診断されなくとも臨床症状の出現や死には至らなかったのでないかと推定される」とも述べている。

つまり、患者と手術結果を診て「過剰診断」と述べてきたのではなく、「現在の統計」と比べて多いものを数の上から判断して、「今回の甲状腺検査で診断されなくとも臨床症状の出現や死には至らなかった」と推定しているに過ぎない。

注目点5: 患者も診ていない、適応症例も見ていない
一方で、実際に手術を行った福島県立医大の「手術の適応症例について」によれば、58症例のうち「リンパ節転移」、「甲状腺外浸潤pEX1」が多数あったことが分かっている。
そこで、津金氏にリンパ節移転が認められる子どものがんを放置した場合も、20歳以降に診断され、40歳前に死亡するのは「稀」であると考察した根拠を尋ねてみた。以下が津金氏の回答である。
2014年11月11日の部会提出資料に記したように、2011年の人口動態統計のデータ(死亡統計)に基づくと、40歳迄に甲状腺がんで死亡するという現象に遭遇する日本人は30万人あたり1人と推定されることに基づきます。

つまり、この回答によってもまた、患者を診たわけでも、適応症例を検討したわけでもなく、単に「40歳迄に甲状腺がんで死亡するという現象に遭遇する日本人は30万人あたり1人と推定される」という人口動態統計データから逆算して、福島の子どもに当てはめただけであることが分かった。

注目点6:セカンド・オピニオン、サード・オピニオで次の一歩を
もちろん、これらは津金氏が執筆した「福島県における甲状腺がん有病者数の推計」を読めば想定通りの回答だ。その想定で、津金氏の推計には福島県立医大による病理診断の結果は反映されていないことを確認する質問を行った。それに対する回答は以下の通りである。
2014年11月11日の部会提出資料において、用いたデータ4つを示していますが、推計には、病理診断結果や福島県の甲状腺検査のいかなるデータも用いていません。福島県の甲状腺検査に関する記述は、考察において、公表されている事実のみを記したものです。

尚、私どもの推計は、わが国の甲状腺がんの罹患や死亡に関する統計データを福島県の人口構成に当てはめたものであり、過剰発生か過剰診断かについては、あくまでもこれまでの科学的知見に基づいた考察であることを申し添えます。

つまり、患者を診ることも、病理診断を検討することもなく、これまでの科学的知見(統計)からの「科学的」な逆算で、過剰発生か過剰診断を考察したというのである。

今後の最大の注目点は、「過剰診断」かどうかを、統計ではなく患者を診て、手術前に福島県立医大以外の医師からセカンド・オピニオン、サード・オピニオンを得るかどうかではないか。「過剰診断」であるとは言えないとなった時点で、次の一歩が踏み出せるはずである。

もっとも、津金氏は回答の中で、「その症例が過剰診断か否かを判断することは、現在の医学では不可能」と述べている。それならば、何をもって「過剰診断」と呼ぶのかの根拠は霧散する。

また、「過剰診断」かどうかは、安全サイドに立つ医師と患者のインフォームドコンセント(知らされた上での合意)により納得できる治療が選択できるかどうかという別の問題である。通常の医療でも見られる問題であり、注目すべき被ばくによる影響とは切り離して考えられるべきものである。

岡山大学の津田敏秀教授コメント
疫学を専門とする岡山大学の津田敏秀医師は、津金氏の考え方について、次のようなコメントを寄せた。
「津金先生は、チェルノブイリの非曝露集団・比較的低曝露集団で甲状腺がんが見つからなかったこと、2巡目では1巡目を超える勢いで甲状腺がんが見つかっていること、手術成績がおとなしい甲状腺がんのそれではないこと、などを見ようとされていませんし、そもそも、一番低い線量推計を信じておられる上に、100mSv閾値論を信じておられます。これでは間違うと思います。」

また、「食中毒や感染症のように患者の側から見る訓練が必要です」と、原因が何かが分からないときに、患者の側から患者に何が起きているかを判断する「フィールド疫学」の重要性を訴えた。


2016.04.14 Thu l 福島甲状腺がん l コメント (0) トラックバック (0) l top

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