福島原発事故でメルトスルーした1・2・3号機の廃炉のスケジュールが政府・東電で検討されている。溶け落ちた核燃料がどこにあるかわからず、人が近づくとたちまち死にいたる放射線量が測定されている状況で廃炉が可能か?それともでたらめか?
1.燃料デブリが臨界になって、連鎖反応→核爆発になる可能性は?
  そうなれば福島原発は3・11以上の莫大な放射能放出が起こる。
  日本列島のどこに住めるかという大事故に
2.廃炉が難しければ、チェルノブイリのように石棺で閉じ込めることができるのか?

この2点をFBで熊本大学名誉教授入口紀男氏に尋ねた。 2017.2.9
「原子炉デブリに関する質疑応答(Toshiko Kato‎ ― 入口 紀男)」
Toshiko Kato 4基の原子炉、石棺は可能なのでしょうか?いまもこれからも大量の水で冷却していますが、冷却水ストップして、デブリ臨界に達しないのでしょうか?
教えてください。

入口 紀男 1~3号機のデブリのおよそ半量の138トンが未反応であろうと考えられます。その未反応のデブリは、濃度と形状によっては、あるとき周囲の水を中性子減速剤として核分裂連鎖反応を起こし得ます。すると熱エネルギーと同時に広島原爆約7,000発分の放射性物質(セシウム137換算)が生成される可能性があります。
 使用済み燃料は、常に水中になければ、そこから発せられる中性子によってヒトは敷地全体に近づけません。一方、未反応のデブリは、逆に、周囲に水があるとそれが中性子減速剤となって、あるとき、たとえば無理に取り出そうとしたときに再臨界を迎えかねないという矛盾をはらんでいます。デブリを奇跡的に取り出すことができない限り、その(再臨界の)可能性はこれから100万年間続くでしょう。
 石棺は、先ず原子炉の地下を掘って水が流れ込まないようにコンクリートを流し込みます。次に全体を石棺で覆います。しかし、建造する前に、デブリが水につかって再臨界(核分裂連鎖反応を起こすこと)をしないように、「水なし」となるようにしなければなりません。これも困難です。チェルノブイリは黒鉛炉でしたので「水なし」にする工程が省けました。福島第一の1~3号機ではまだ水冷が行われていますね。
水冷をやめても格納容器の底(1インチの厚さの鋼鉄)にあると思われるデブリが発熱で底を溶かしてメルトアウト(格納容器からデブリが地下などの環境に出ること)しないように熱を外部に上手に逃がしながら行います。また、中性子は、デブリが水に沈んでいないと格納容器を通り抜けて環境に出てきますので、それが周囲の作業者を被ばくさせないように上手に建造していくことが必要です。これも容易でありません。
100兆円かかるでしょうが、できても、何十年かでやがて老朽化するでしょう。外側に大きな石棺が必要となるでしょう。

関連リンク
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福島第一原発二号機による 地球規模の大惨事の可能性
原子炉デブリに関する質疑応答(Toshiko Kato‎ ― 入口紀男・熊本大学名誉教授)
危機的状況が継続、収拾はしていない福島原発事故
福島原発事故は収拾していない。①福島2号機危機、1~3号機のデブリのおよそ半量の138トンが未反応
Toshiko Kato ありがとうございます。未反応デブリはウラン235と中性子減速材などがとけて固まった物。デブリから中性子が出ていて、水が減速材として働くと再臨界が起こるのですか ?なぜ減速材が再臨界に必要なのかが分かりません。これとは別に、石棺は可能なのでしょうか?

入口 紀男 ひとつの中性子が「ほど良いスピード」で核燃料に衝突すると、核燃料の中から二つ以上の中性子をたたき出します。二つの中性子が「ほど良いスピード」で核燃料に衝突すると、核燃料から四つ以上の中性子をたたき出します。このようにしてねずみ算のように増えていくのが核分裂連鎖反応ですね。
中性子のスピードが速すぎると、核燃料の表面ではじかれてしまいます。これは本当です。そこで中性子減速材として周囲に「水」や「カーボン」(黒鉛)があると、中性子は減速されて「ほど良いスピード」になるのです。
核燃料棒を水の中に沈めて数センチの距離に近づけると、効率よく核分裂連鎖反応が起きます。これが原子炉ですね。

Toshiko Kato 程よいスピードが必要、わかりました。汚染水を止められない日本の科学・技術・工学では、石棺も無理ですね。燃料取り出しも無理。分厚い圧力容器を破ったメルト燃料は、格納容器内に止まるほどラッキーではない、とメルトアウトも考えられますね。1号機は格納容器にみずを循環させて冷やしているらしいですが。

入口 紀男 「メルトスルー」(炉心貫通)とは、デブリが圧力容器の底を突き抜けて格納容器の中に出ることで、それはすでに1~3号機で起きました。「メルトアウト」(炉心露出)はデブリが格納容器の底を破って環境(地下)に出ることですが、それが起きているかどうかはまだ分かりません。

S.M.さん
入口さん、鈴丸です、メルトアウトは起きてる? 起きてない? 誰も見れないですから分かりようが無いですが入口さんの見識からしてどう予想します? 正にこの点が最大のポイントだと思うのですので。

入口 紀男 起きていないと想像しています。1.デブリはもう鋼板を溶かすほどの発熱がないこと。2.ちらばっている可能性があること。3.仮にメルトアウトが起きているとすると地下水への放射能漏れは現状の比ではないこと。

Toshiko Kato メルトダウン、メルトスルー、メルトアウト、定義がわかりました
使用済み燃料は、常に水中になければ、そこから発せられる中性子によってヒトは敷地全体に近づけません。一方、未反応のデブリは、逆に、周囲に水があるとそれが中性子減速剤となって、あるとき、たとえば無理に取り出そうとしたときに再臨界を迎えかねないという矛盾をはらんでいます。使用済み核燃料と未反応デブリが一緒になって混在しているので、中性子を遮蔽すべく水中に沈め、再臨界を抑えるために水なしにする、そんなことはできないのではないでしょうか。石棺も不可能?に見えますが・・・

入口 紀男 極めて困難です。https://www.facebook.com/norio.iriguchi/posts/1606462916061159

N.S.さん
倒壊の危険性が指摘されていた4号機の核燃料貯蔵プールからは燃料は持ち出されましたが、1〜3号機の分はまだそのまま置かれているのですね?勿論、これも取り出して他の場所へ運ばれて長期にわたって冷却されねばならないのでしょうか?それはどこに置かれているのでしょう?国策?として再処理で問題を先送りする愚策はいずれ清算されねばならないのでしょうけど・・・、これでいい目を見た人たちは先に鬼籍に入るだろうし・・・。それなのにさらに負債を増やそうと再稼働をして延命を図らねばとなる関連産業しか問題には対処できない。ということで、日本国民は重い重い負債生産装置の面倒を見させられるということになるのですね。

入口 紀男 1〜3号機の分はまだそのまま置かれています。大地震が来たら倒壊する恐れがあります。

T.S.さん 政府と地元自治体は4月1日からの帰還を決定しましたが、このような状況で危険は無いのでしょうか?この危険を政府内で(特に経産省と内閣府で、そして地元住民に対し)共有化されているのでしょうか?

I.R.さん
下手に石棺を作ると水蒸気爆発になりませんか?
今の技術なら、現状のまま露天原子炉にしておいて温度管理しておいた方がいいのでは?
その間数十年は、みんな避難して東日本ほ放棄した方がいいのでは?

Toshiko Kato そんな感じもします。ただし、水蒸気爆発ではなく再臨界による核爆発でしょう。広島原爆の何千倍の核物質が放出されます。石棺もできない、燃料取り出しもできない。凍土壁で汚染水ストップできないのは素人が考えてもすぐ予想がつくのに、3年経って、凍土すだれであると分かっても、それ以後何もしていない。そんなお粗末な科学技術・工学のレベルで、燃料取り出しも、石棺も出来るはずがないと思います。燃料取り出しをする振りをして、放置する、その間何が起こっても、情報を出さず、放射能安全神話で乗り切る。被害を受ける国民は放置するということではないでしょうか?でもこれは日本政府だけではなくて、IAEAの方針でもあり、国際原子力もなす術がない。すべて大気中と太平洋に流し続ける。

Toshiko Kato ドイツの脱原発、廃炉費用は3兆円以内です。日本は放射能汚染で住めなくなり、アウトオブコントロールで財政崩壊する。現実直視できない、しない、科学者・工学者、政治家、財界、マスコミ、、、が国を滅ぼす。
2017.09.08 Fri l 原発事故 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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