💛「台湾・香港のジャーナリストの質問に答えて―日本政府は国際社会に虚偽の情報を流している―福島と周辺地域の放射能汚染は決して安全・安心な状況にはない」💛
★渡辺悦司氏 市民と科学者の内部被曝問題研究会会員
日本語版
英語版
The interview is provided by
Hong Kong Society for the Study of Nuclear Radiation(香港核能輻射研究會)
宋端文 協力
[台湾]質問1:
 福島県は、中国語での観光紹介ホームページを作成し、放射能についての説明も掲載しています。
http://www.tif.ne.jp/lang/tc/data/fukushima_tc.pdf
 そこでは、人工放射線と自然放射線があるということを説明し、私達は元々放射線に囲まれた中で生活していたとでも思わせるような説明があります。また、国際基準では1ミリシーベルトであるが、それは一回のCT検査で直ぐに超えてしまう数値である等の説明もあり、放射線をそんなに心配する必要がないように思わせるような記載です。ホームページには「現在福島県の居住スペースにおける放射線量は相当限られており、空気中には放射性物質セシウムは存在しない。だから、呼吸して放射性物質を吸い込むことはない」ともあります。これは、福島はもう安全であるということでしょうか?

[日本]回答:
 福島および周辺諸地域における放射線被曝状況に関して、福島からの避難者であるK氏あてにご質問いただき感謝いたします。お返事を代筆させていただいておりますのは、日本の放射線被曝に反対する市民・科学者グループ、市民と科学者の内部被曝問題研究会(ACSIR)の会員であります、渡辺悦司です。どうかよろしくお願いいたします。
 まず第一に、日本の多くの反核活動家と、福島や関東などの汚染地域からの避難者たちは、世界中の人々に、日本政府が、放射線一般について、また2011年3月11日の東日本大震災・津波に引き続いた福島第一原子力発電所の核災害(以下福島事故と表記)が引き起こした放射線の健康影響について、述べている言説を決して「信用しない」よう警告してきました。
 安倍晋三首相を先頭に日本政府と福島県などは一体となって、はっきりと何度もくり返し断言し強調してきました――「健康に対する問題は、今までも、現在も、これからも全くない」(安倍首相の記者会見での外国人記者への発言)と。この発言、下記の日本の政府ウェブサイトにありますのでご参照ください。

 このような主張は完全な嘘でありデマです。日本政府のこれらの主張は、歴史的に蓄積されてきた数多くの放射線科学と疫学の研究成果を公然と否定し踏みにじるものです。このような行動によって、日本政府は国内的にも国際的にも世論を組織的に欺瞞しているのです。
 福島事故の間に放出された放射能の量について考えれば、これが嘘であることはおのずと明らかです。よく知られている通り、事故による放射能放出量と人間への長期的健康影響の程度を評価するのに用いられる基準の1つは、環境中に放出されたセシウム137(Cs137、半減期30年)の放射能量です。
 日本政府は、福島事故が、広島原爆が放出したCs137の168発分を放出したというデータを公表しています(これは過小評価ですが)。これが何の健康影響をもたらさないというのが日本政府の見解です。
 この福島事故による放出量は、アメリカがネバダ核実験場で行った全大気中核爆発による放出量とほとんど同じ規模です。核実験が行われたネバダ砂漠は、居住が推奨される住宅地域に指定されてはいません。日本政府はこれと正反対の立場をとっています。

 事故原発周辺から避難した住民に対して、最高20mSv/年の放射線レベルの地域に帰還して住むことを勧めています。勧めるだけではありません。日本政府は、今まで行われてきた避難者への経済的な援助を切り捨てることによって、これらの地域から避難した多くの人々が、ネバダ核実験場同様の汚染地域に帰還して居住するほかないようにしています。
 われわれの推計によれば、福島事故では、広島原爆のおよそ400~600倍のCs137が放出されました。事故で放出されたCs137のおよそ20%、すなわち広島原爆80~120発分が、日本に降下・沈着しました。そのうち、除染作業により回収できたのは、広島原爆のおよそ5発分だけです。除染作業の結果、大きなフレコンバッグの山のような堆積物が福島県中のほとんどの地区に残されて、あたかも福島の「典型的な風景」のようになっています。言い換えれば、広島原爆75-115発分に相当するCs137は、まだ福島と周辺諸県に、さらには日本全国に、残っていることを意味します。
 そのうえ、日本政府は、現在、この広島原爆5発分についても、日本中の公共事業で8,000Bq/kg未満の除染残土を再利用する計画を立てています。これは、自国民を滅ぼすような集団自殺的計画ですが、現在、「風評損害を避ける」という口実の下で、再利用される場所を住民に知らせることなく、なし崩しに始まっています。このプロジェクトは、およそ広島原爆5発分の「死の灰」に相当するCs137を、日本全国に拡散することに等しいのです。日本政府は、危険な核物質を住民に対してバラ撒くという文字通りの核テロリストとして行動していると言われても仕方ありません。これが日本政府のやり方なのです。

 また日本政府が無視しているのは、「ホット・パーティクル」の特別な危険性です。すなわち粒径がミクロン・サイズあるいはナノ・サイズの放射性微粒子が吸入され人体に吸収される場合、がんや心不全を含む多くの種類の病気をもたらす長期におよぶ危険性です。放射性微粒子とくに不溶性微粒子による内部被曝は、外部被曝よりもおよそ50~1,000倍も危険であると考えなければなりません。それは、放射性微粒子は、極めて近傍から、あるいは細胞そのものの内部で、放射線を照射することによって、DNAその他ミトコンドリアのような細胞器官に集中的な損傷を引き起こすからです。
その他の質問と答えは日本語版

2018.01.30 Tue l 原発事故 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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