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コロナ「国際的な対応欠如、衝撃」 元米国際開発局新興感染症室長、デニス・キャロル氏に聞く 2020.5.28日 朝日新聞より転載

 野生動物が持つ「未知のウイルス」を事前に発見して、感染リスクに備える予防的措置に取り組んできた専門家が、米国にいる。人呼んで「ウイルス・ハンター」。新型コロナウイルスが国境を越え、世界に感染が拡大している現状をどう見るのか。電話で聞いた。(ワシントン=渡辺丘)

 ――新型コロナウイルスをどう見ていますか。

 「過去に、中国や東南アジアで発見された複数のコロナウイルスとよく似ています。ゲノムは、SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)を引き起こすコロナウイルスとも似ています。同様にコウモリなどの野生動物から人間へと感染したとみられ、驚きはありません。これからはもっと多くのウイルスが動物から人間へとうつるでしょう」

 ■グローバル化、典型

  ――どうしてですか。

 「世界人口の爆発的な増加で農地拡大や都市化による森林伐採などが続き、ウイルスを持つ野生動物と人間の距離が近づき、感染のリスクが高まっています。グローバル化の影響も大きく、人が世界中に移動するようになってウイルスも広がるようになりました。新型コロナはこの典型です」
 ――新型コロナは、どう人間へ感染したのですか。

 「SARSは、コウモリ起源のウイルスがつばやフンなどを通してハクビシンに感染して市場に持ち込まれ、人間に感染したと考えられています。似た出来事が新型コロナでも起こったと想像できます。コウモリ起源のウイルスが哺乳類のセンザンコウに感染した可能性が指摘され、農家がコウモリのフンなどから感染した可能性もあります」

 ――2009年には米国際開発局(USAID)で「Predict(予測する)」という取り組みを始めています。

 「人間への感染が起こる前に、野生動物が持つウイルスの脅威を特定しようという事業です。世界の専門家らと協力し、1千種類以上のウイルスを発見しました。しかし、自然界には160万種類ものウイルスが存在するとされます。パンデミックを防ぐには、はるかに多くのウイルスを発見し、理解を深めなければなりませんが、Predictは今秋で終了することが決まりました。コロナ危機を受けて再考されることを期待しています」

 ――新たに「グローバル・バイローム・プロジェクト」というプラットフォームを立ち上げました。

 「国際NGOとして今年2月に発足しました。ウイルスの遺伝子情報などのデータベースをつくり、新型のウイルスにも効果をもたらすワクチン開発につなげることも掲げています」
2020.05.30 Sat l コロナ・パンデミック l コメント (0) トラックバック (0) l top

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